前期型(提供:AUTOCAR JAPAN)
当初は直列6気筒エンジンが使われ、当時最先端のグラスファイバーボディが採用された。
中期型(提供:CARZY)
モノコックボディ+V8エンジンに換装されたことで、機構的な方向性が決定された。
後期型(提供:www.gran-turismo.com)
この後期型が、初代モデルの完成形というべき姿だという。
ただし開発方針はマッスル方向に改められた。
最終型(提供:E&R Classics)
1961年にリアデザインを一新するが、63年にモデルチェンジされるまでの
2年間しか販売されなかった。
第二次世界大戦後間もない1953年、アメリカに一台の車が生まれた。
その車は欧州のオープンカーを参考に開発され、「Corvette」と名付けられた。
Corvetteは当初、トラック由来のボディオンフレーム構造を採用し、
車体には当時最先端のFRPが使われ、エンジンは2.6リッター直列6気筒「Blue Flame」を
搭載したが、市販された際に早速出鼻を挫かれた。
FRPの車体は手作業で作られたが、その品質がまちまちであった。
しかしそれだけならまだしも、走行性能は2段式のトランスミッションのせいで
名前負けに終わるという失望ぶりに、市販から数年で最初の大改良が行われた。
車体はスティールに改められ、エンジンはV8に変更、さらにはトランスミッションの多段化と、
顧客が本来求めていたものに変更、そして'58年式でようやく完成形となった。
そんな紆余曲折なモデルは、モデルチェンジされる1963年まで11年間生産された。