この車は、車体にアルミを使用し、4.9リッターV8エンジンをフロントに搭載したオープンカーで、
デザインは1950年代後半の名車「507」をモチーフとして設計された。
BMWの追求した、スポーツカーとしてのパフォーマンスとは裏腹に、オープンカーとしての実用性は
お世辞にも良いとは言えない代物で、左ハンドルのみという設定や、当時の新車価格が日本円で
1300万円前後だったことも相まって、2003年までの5年間で5700台が生産されたという、
商業的な失敗と相成った。
ちなみに、発表当時は「007:The World Is Not Enough」のボンドカーに起用されたことが
発表されたが、劇中ではたいした見せ場もなく、最後は敵のヘリコプターに付けられた
チェーンソーによって呆気なく真っ二つにされた。
また、撮影当時は開発中だったため、モックアップで代用したというエピソードが確認されている。