Audi-NSU Ro80

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2018年現在、ロータリーエンジンの研究開発を行っている会社は、日本のマツダしかいない。
しかし、そのロータリーエンジンは、元々はドイツで開発されたものであった。

当時西ドイツにあった自動車メーカー·NSUは、1957年にFelix H.Wankel博士を招聘しての、
「Wankelエンジン」を完成させ、'59年に「Wankel Spider」に搭載された。

その後、ロータリーエンジンの特許を公開し、資本主義圏内の数社が研究開発を目的に技術提携、
それで得た契約金を元手に「Ro80」を開発、1967年に発表した。

Ro80は、Wankel Spiderに続くロータリーエンジン車で、498x2ccのロータリーエンジン
フロントに搭載されたという、新規開発の中型車で、デビュー当初は好評をもって迎えられた。

しかし、10年かけて開発されたにも関わらず、エンジントラブルが頻発、それが原因でNSUは
1969年に倒産、その後フォルクスワーゲンに買収され、当時のアウディ·アウトウニオンに
吸収合併された。

そしてRo80は1977年に生産終了、11年間で通算3万7000台が生産された。

現在でも愛好家によって多数の個体が生き残ってはいるが、エンジン関係のレストアでは
日本からの輸入に頼るほかないのが現状である。