VEB Trabant

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第二次世界大戦後、時代は米国とソビエトによる軍拡競争…所謂「冷戦時代」に入った。

 

その時代、敗戦国となったドイツは東西に分断された。

その際に建設された「ベルリンの壁」は、それを象徴するモニュメントとして、

今日でも知らないものはいないだろう。

 

その時代を象徴する車として知られる「Trabant」は、1957年に東ドイツに設立された

自動車メーカー「VEB Sachsenring Automobilwerke Zwickau」にて発表された。

 

生産は旧Autounionの拠点であるZwickauにて行われ、発表後から多くの注文があるなど、

潜在的な需要はあったが、当時の国の政治背景もあってか、限られた数しか供給されなかった。

 

そればかりか、基本設計は戦前のものらしく、一向に改良されなかったため、

気が付けば何もかもが現代の基準よりも遥かに劣る代物と成り果てていった。

 

そんな車は、最終的には1991年まで生産された。

その頃には冷戦が終結し、ベルリンの壁は崩壊、東西ドイツは統一されたのだった。


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生産期間中、初期型の「P50/P60」、中期型の「P601」、P601ベースの「P800RS」、

そして最終型の「1.1」の4種類が発表されているという。


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2009年にコンセプトカー「nT」として復活したが、開発されず。